日本の成り立ちは本当に曖昧模糊として日本は本当に不思議な国だ。そしてわずか150年前の日本がどうであったかも国家によって事実が消去されている。外国人が幕末に日本に来てその日本観察文を読んでいると面白い。トロイヤ遺跡を発掘したシュリーマンがその発掘前に清国と日本を訪れている。日本に関して読んでいると、明治以前は公衆浴場は混浴で浴場は道路に面していて窓が無く開けっぴろけ゜だったと。そしてシュリーマンがその前を通ると外人が珍しくて、大勢の老若男女が裸であることが恥ずかしいという意識はまったく無く、真っ裸のまま飛び出してきてジロジロ見られたと書いている。明治以前はすべて混浴だったとは知っていたが、そんなに開けっぴろげだったとは知らなかった。日本に対してはとても好意的に書いているが、清国に対しては概ね逆な感想を書いている。当時、日本を訪れた西洋人は日本に対して好意的だったらしい。こんなふうに書いている。
「これまで方々の国でいろいろな旅行者に出会ったが、彼らはみな感激しきった面持ちで日本について語ってくれた。私はかねてから、この国を訪れたいという思いに身を焦がしていたのである」と。ただ当時の日本は皮膚病が蔓延していたようですね。そして入れ墨をしている人が本当に多かったようです。日本人は決して賄賂を受け取らなかったと(清国は真逆)。
我々日本人がわずか150年前のことを如何に教えられていないかがよく分かる。
「シュリーマン旅行記 清国・日本」講談社学術文庫 ちなみにこの本は一主婦が翻訳したらしい。
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