毎日どこか近くの部屋で赤ん坊が泣いている。「どうして赤ん坊を泣かすかなぁ~?」と思ってしまう。自分のストレスを自分の赤ん坊にぶつけるなよと言いたい。普通は赤ん坊が泣いたら抱き上げてあやすのが母親だと思うけど。「うるさい!泣くな!」と赤ん坊に怒鳴っている。
パソコン雑誌にこれからi-Padで拡がるであろう電子マンガについて書いていた。
「そして短所ですが・・・。性やバイオレンスに対する審査が厳しい。たとえば、入浴シーンや暴力描写。販売するためにアップルの審査を受けるのだが、審査する人によって基準が違うこともあるらしい。 これは忌々しき問題である。性と暴力の悩みは人が生きていく中で必ず通る道であり、表現者として見ぬふりはできない。それを臭いものに蓋をするように隠してしまうのは問題だ」と。
日本の中の自分の価値観でしかものが考えられない今の日本を象徴している思考ですね。アップルがデジタル・マンガとして認可して載せるということは日本だけでなく世界中の人が読むことになる。イスラム世界では自分の未婚の娘が近くの男とちょっとデートしただけで娘を「家の名誉を汚した」と親が娘を殺す名誉殺人というのも当たり前に存在している。そういう世界でi-Padを通してたまたまそんなマンガを見ただけで殺される可能性もあるのだから自由に簡単に閲覧できる世界に発信するマンガは充分そういう世界の状況を理解しないといけないという認識が持てないというのは多くの日本人の問題だ。
日本という自由で豊かな社会に住むが故に、豊かさの中の貧しさ、すなわち「私の欲望満足が第一」という貧しい心になっているのが今の日本ですね。赤ん坊より自分が大事だから、「うるさい!」と泣く赤ん坊に怒鳴りつけるんですよね。
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