今まで問題として考えもしなかったことが実は大問題だったことが分かってショックを受けている。私は仕事として精密な光ファイバー・レーザー機器を作っているのですが、その安定性をより向上するために10年、20年と取り組んできました。その不安定要素に何と!何と!蛍光灯が発するノイズが問題だと分かりました。そして午前中のコンセントの100V交流電圧の変化も問題だった。そんなこと考えもしなかった!そして普通に使っているACアダプターのノイズも問題だったことも分かりました。そんなの誤差の内で問題になるはずがないと頭の中にかすりもしなかった。あ~!何ということだ!こんなことが問題だったとは!
高級オーディオ製作と同じぐらいの神経を使わなくてはならない。5万円のオーディオと50万のオーディオの神経の使い方と同じですね。5万円レベルのオーディオの文化の中でそれを常識として生活してきた人間には結果として耳での違い分かっても文化としての意識の使い方の違いが分からないんですね。
「問題を見ていると答えが見えてこない。問題の先を見るのだ」とパッチ・アタ゜ムスという映画の中で言っていたが本当にその通りですね。
もちろんそんなことが問題になるほど技術が上がってきたということではありますが・・・・。
問題の答えは自分の思考の範囲には無い、思考の外側にあるということは昔から経験的に分かっているのですが・・・・いや~!・・・・それにしても信じられないところに答えがあった。
もちろん私のような問題のレベルに取り組んでいる人は世界でほとんどいないでしょう。レーザーは室温の変化で1時間1%の変動は当たり前として誰も考えているわけですから、私は常識を破ってそれを0.1%にしようと四苦八苦してきているのです。そうするとあらゆることを疑ってひとつひとつ実験して確認して対策を打たなくてはならない。空冷ファンの取り付け位置が5ミリずれるともう特性が違ってくる。そんなこと誰も考えもしないと思う。金属のアルミは熱を通しやすいという常識で考えてきたけれど、それも違っていた。水と同じようにアルミの中での熱の動きも計算しないといけない。私の中で技術的な常識がすべて壊れた。
本当になんでも一定レベル以上に進化しようとすると本当に奥が深い。
天風教義だって同じ。本を読んで分かったつもりになっているときが一番楽しいかもね?
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