私は昔から終戦特集の番組はあまり見ないことにしている。それはほとんどが情緒的に捉えすぎているから。戦争記録の番組や本では日本人を被害者の立場で表現するか加害者の立場で表現するか常にどちかに偏っている。それが問題なんですよね。加害者であり被害者でもあるのだから。日本人の思考として同時に二つの思考を持てないし、ひとつの限られた時間の番組で両方を表現できないというのもあるだろうけど、しかしそれによって表現が偏った意志を持ってしまうことになる。先日、衛星放送で朝鮮戦争とベトナム戦争におけるアメリカ兵の懺悔のドキュメンタリーを放送していたが、「アメリカがよくこんな番組を作ったものだ。アメリカも真実を見ることのできる時代に入ったのだろうか?」と感心していたら番組の終わりのテロップを見たらBBC(イギリス)制作となっていた。納得!それにしても時々BBCは良い番組を作る、ただしイギリスの歴史以外では。他の国のことはまま公平に見る力があるが、どこの国も自分の国のことは公平に見ることは出来ない。最近歴史の事実が少しずつ公になってきている。日本も日中戦争とか太平洋戦争について本当のことを知るのはあと30年かかる。その始まりが始まっているということでしょうか?まあ、それにしてもどこの国でも命令する立場の人間はいつも逃げる。責任を負わない(戦勝国によって責任を取らされることはあるが。そして自分は正しいと主張しながら処刑される)。苦しむのはいつも現場(戦場)で戦った者やその被害者だ。