天風教義では、安定打坐、クンバハカ、プラナヤマ呼吸法、観念要素の更改が基本ですね。でも、ここ数ヶ月考えています。もっと大事なものがあるのではないかと。もっと心の土台の部分がある。心の土台を正しく構築しないでこれらを学んでも理屈という形だけで何も身につかない。
まずほとんどの人は心の中を空っぽに出来ないということですね。空っぽにするというのは自分の知識と価値観を捨てることです。捨てて初めて心の中に正しいものが入ってくる。
多くの人は言います、「何が正しいかというのは一人一人違う。だからあなたの価値観で勝手に判断しないで!」とか「自分の価値観を押しつけないで!」と。
普通のレベルの人たちの間ではこの考えは正しい。しかし、こういうことを言っている限り、真理と安らぎの世界とは無縁ですね。
自分の価値観を捨てるというのは本当に大変な作業です。心の中で泣きながら必死で我慢とか忍耐をしないといけないし。
人間は自分の思考でものを考える限り真理の会得は出来ない。人間の思考で考える計算量は毎秒五千ビットで、思考の範囲を超えた脳が考える計算量は毎秒百万ビット(億という説もある)。だから思考という毎秒五千ビットのコンピューターに頼るか、百万ビットのコンピューターに判断を頼るのが良いかということですね。ほとんどの人は五千ビットのコンピューターの計算に頼っている。何を学んでも五千ビットの「思考や感情という名のコンピューター」を使用している限り道は開かれない。
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