区の産業振興課の人が私の会社のホームページを見て、区の新製品発明コンテスト?に申請して欲しいと電話があって、まあ、区にはいろいろお世話になっているのでしぶしぶ新製品を申請しました。審査会があって、まあ、たいしたことないだろうと思いサンダル気分で何も考えずに審査の部屋に入ったらたくさんの世間的に偉いとされる専門家が審査委員として並んでいました。何をどう説明するのか何の準備もしないで口八丁で説明しました。昔取った杵柄で大勢の前で演説やプレゼンテーションするのは私にとっては慣れたもの。まあ、聞く先生方も真剣に聞こうとする気が出ていたのでこちらも瞬間心のスイッチが入りました。で、賞なんてどうでもいいと思いつつ、私の気が入ったので、正直なところ賞は取れたなという感触はありました。私自身、私の作っているものは技術的には世界最高という自負だけは持っていますから・・・。(商売的にも世界最高となりたいものですが・・・)
結果は残念ながら最優秀賞は逃したけれど優秀賞に選ばれました。賞金は雀の涙程度です。税金からの賞なので仕方がないと思いますが、雀の涙の賞金のために手続きが面倒くさい。授賞式にも出ないといけないし、製品を区の産業見本市に展示しないといけないし、区のパンフレットに載せる説明書類も作らないといけないし・・・。
プレゼンテーションでたくさんの偉いと称される人たちを前にすると私の中から闘争心が自然と湧き出てきて、心の中でそういう人たちを良い意味で打ちのめそうとする気に自分が包まれる感じになりました。そういう感じは久しぶりでした。何十年ぶりでしょうか。何かが自分の中からよみがえってくるのが感じられました。「あー、この感じが本当の俺なんだよなぁ~」と。それはモンゴル草原で馬に乗って全力疾走しているときの集中力の感覚と似ているかも知れないですね。今の私はおとなしいもんなぁ~。闘争心の抜け殻になっている。昔の自分と比較して異常なくらい性格が丸くなっている。お爺さんが孫を見るような目で人や世間を見始めているのは成長とも言えるし人格の敗北ともいえるし、難しいなぁ~。
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