アカデミー賞外国語部門賞を獲得した「おくりびと」が観客で一杯だという。昨年公開されたときは、自分の近い将来の現実問題を取り扱ったストーリなので老人の観客が多かったと聞く。イタリアの賞を貰っても人は動かないけれど、アメリカやアメリカ人が認めたものに日本人はワーッと動く。首脳G7サミットでも、日本の首相はアメリカ大統領の隣に立って写真を撮れたとか、並んで歩いたとか、そんな話がテレビ・ニュースでも新聞にも大問題のごとく話題になる。本当に日本はアメリカの属国であり、アメリカは日本人のご主人様と思っている証拠ですよね。自分で価値判断をすることが出来ないと言うことですから。自分はたいして興味もなかったけれどアメリカのアカデミー賞が認めたことで観るということは、自分にその価値をあらかじめ認める能力が無かったということを意味するのでそれを恥じるべきなのに。アメリカが認めたから良いもんだという観念からそろそろ脱却しないと。人に評価されて喜ぶというのは自分が相手より格下だという意識から生まれるのだから。私は日本人の本来の資質を高く評価しているが、悲しすぎる意識が多すぎる。「へぇ~、アメリカ人も少しは日本人の繊細な感覚が分かるように成長してきたんだ」、「日本人が良いと判断する内容をアカデミー賞の審査委員も分かるようになってきたか」というぐらいに思える自律的教養を持たないと。
麻生首相とオバマ大統領の会談だってそうですよね。わずか1時間の会談のために、外国首脳との最初の会談で日本が選ばれたということで喜び勇んで行ったけれど、そして予定より30分長くなったことを喜んでいるけれど通訳の時間を入れればわずか45分ですよね。そのためにわざわざ飛行機飛ばしてワシントンまでウハウハ気分で行ったということですから。要するに日本はおだてておけばお金をどんどん出してくれるからということですよね。アメリカの国債をこれからもどんどん買うように日本に要求するために日本を招待したというより呼びだしたという方が正しい。中国と最初に会えば日本はいじけるし、中国は自分の意見を持って中国の国益を考えて要求もしてくるしということです。自分がアメリカからどう思われているかばっかりを気にして、いつも怯えてきょろきょろしているのが日本ですね。それは日本人個人個人の性格と相似形です。
PR