2,3年前の冬、ユニクロがモンゴルで採ったカシミヤによるセーターの宣伝をしているのを見た時、「これはヤバイ!」と思ったのですが、(そのことはブログで書いたような気がします。)案の定でした。ユニクロのために中国のバイヤーが大量に安くモンゴルからカシミヤを買い入れ、モンゴルの草原の砂漠化が進んだ。カシミヤを採るヤギは草の根っこも食べるので山羊を飼いすぎると草原が砂漠化するのです。モンゴルではこの冬、約四百万頭の家畜が死んだのですが、その原因の一つがカシミヤを採るために増やしたヤギが草原の草と根っこを食べ過ぎて冬用の草が無かったのが原因とのこと。
ギリシャやスペインなど地中海沿岸の国々に緑が少ないのはヤギを飼いすぎたからなんです。日本の山が緑豊かなのは明治になってヤギを飼う西洋文化は入れなかったからですね。ここに日本人の賢明さがあったということなのか、ヤギの肉や乳が日本人の舌に合わなかったのかは分かりませんが、結果としてとても良かったのです。
目先の利益のためには、草原が砂漠になろうが、地球がどうなろうが気にしない利益至上主義の資本主義はダメになるべきですね。もちろん資本主義が崩壊するときは非常に大きな犠牲を伴うことになるが、特に弱い大衆にしわ寄せがくるけれど。死屍累々の大衆の犠牲の下に人類は進化するのでしょうか?それとも破滅するのでしょうか?それは大衆自らが決めることですね。
NHK-BSの番組で「日本へのメッセージ イ・オリョン」というのを録画して見たけれどイ・オリョンという人は凄い人ですね。「縮み思考の日本人」という本を書いた韓国人文化学者ですけど、テレビの中で言っていました。かつては産業資本主義で、今は金融資本主義の時代だけれどこれから文化資本主義の時代にならなくてはならないし、またなるだろうと。文化資本主義の時代においては日本の役割は大きいと。彼の先を見る目が韓国の、また韓国人の質を変えたみたいです。最初は、ほとんどの人にバカにされる一人の見識が時代が変われば国や国民の常識を動かす力になるという事例の人でした。世の中には偉い人がいるものです。今の日本の中に偉い人はどこに埋もれているのだろう?
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