後漢書倭人伝には、倭国のことが意外に詳しく書かれている。家族の誰かが亡くなると家の者が身体を浄めて喪に服する。その間、肉は食べない。で、10日ぐらい喪に服している間に病気になったら、穢れているとして殺されるとある。何かのウイルスや病原菌で死んだ場合に、それが拡がらないように病気が移ったかも知れない家族を殺すというのは一理あるかも知れない。動物の病原菌や海外(想像以上に海外との交易はあったようだ)から持ち込まれた今で言う伝染性病原菌で村が全滅する可能性もあるのだから。約10日間の喪に服している間に家族の誰も病気にならなければ、伝染性の病気で死んだのではないということが証明されて、晴れて家の外に出られるという経験による知恵ですね。そういえば、昔、喪に服して家に閉じこもっている時、料理が出来ないので、村の人が食べ物を玄関に置いておくというのをどこかで読んだことがある。
南北のアメリカン・インデアンなんかも西洋人が持ち込んだ病原菌で大量に死んだのだから。昔は病原菌やウィルスのことは解らないのだから穢れとして対処したのかも知れない。
浄め、穢れという観念が当時から強くあって、神社という文化に発達していったのかも知れませんね。昔は殺した人の魂が悪さしないように鎮魂のために神社を建てているのも多いから。今はいろんな神社がパワースポットとしてもてはやされているが、神社は浄める所であり、神道はそういうノウハウのある文化だもんな。
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