オバマ大統領が訪日して天皇陛下にお会いした時に、深々と頭を下げたことでアメリカでオバマ非難が湧き上がりました。「アメリカの大統領たる者がアメリカより格下の日本の天皇に頭を下げるとは何事ぞ!」と。
それからオバマ大統領は日本に距離を置き始めたと私は見ていたのですが。
普通の人間なら初対面で相手の顔を見た瞬間、または一言挨拶の声を交わした時に相手の格というのは分かるものです。日本の天皇陛下に面と向かって会ったらほとんどの国の元首や外交官は、その”格”に頭が下がるらしいです。
だからオバマも自然にそうなったのだろうと思っていました。もちろん予めどのような形で挨拶をすれば良いかを人に聞いていたと思いますが。
私も28歳頃だったかな~?あるアメリカの会社の社長を迎えに帝国ホテルへ行ったことがあります。「アメリカ人、何するものぞ!」という気持ちが内心私にありました。
でも、「グッモーニング!」と言葉を交わした瞬間、「あっ、負けた!」と人間の格の違いに気付きました。
you-tubeを見ているとこんなのがありました。
オバマ大統領が天皇陛下に頭を深々と下げたのは、「日本が第二次世界大戦を戦ってくれたお陰で黒人の私が大統領になることが出来ました。」という感謝の意味だったのだと。
もちろんアメリカで人種差別が徐々に無くなる方向に向かったのは、黒人が白人と一緒に戦争を戦ったのが大きいと思います。一緒に釜の飯を食った仲間というのは人種の違いの意識が消えていくと思います。ましてや生と死の隣り合わせの戦場で戦った仲間ではそうだと思いますね。
そういう黒人の犠牲と努力の積み重ねが黒人の地位を上げていったのが一番大きいと思います。その最初のきっかけは第二次大戦だったのです。もちろん、第二次大戦でもベトナム戦争でもアメリカ軍の中で人種差別的行動や意識がたくさんあったことは私も知っています。でも少しずつ現場で変わっていったのです。そうして黒人の軍司令官や黒人の国務長官も生まれました。そういう歴史のステップを踏んで初めてオバマはアメリカ初の黒人大統領になりました。
私はテレビのニュースなど、結構、人間観察としてそういう点を注意深く見ているのですが、人と出会って、相手の人間の格の違いが分からない国が二つあります。それは言わずものがなです。人間が出来ていない人ほど、その格の違いというのは分からないんですよね。
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