打坐(瞑想)をしていて一心が取れると、蟻の這う音とか線香の灰の落ちる音が聞こえてきます。この段階では一心が取れた段階です。安定打座の到達点ではありません。そこが出発点です。
蟻の歩く音が聞こえている状態で、その音から心を放した時に音が聞こえなくなります。それが無心です。
その無心の状態から耳をさらに遠くへ持って行くと天の声が聞こえてきます。
そして宇宙霊を呼び込むと本心煥発になります。
この基本の流れを理解することが大事です。そうでなければ蟻の足音の段階で安定打坐が出来たと満足してしまいます。この段階では人生は何も変わりません。最初にぶつかる大きな壁ですね。私はいろいろ四苦八苦、模索して5年目ぐらいで蟻の足音が聞こえるようになりました。
個人レベルではいろいろありますが、大雑把に言って、無心までが坐禅レベル、天の声がヨガの瞑想レベル、本心煥発は天風先生の教え、但し天風会では教えていない。(本心煥発という言葉は本の中にあるけれど、分かったような分からないような感じですよね。)天の声が聞こえるようになった人に個人的に教える内容になっているのかも知れません。それはヨガでも同じなのかも知れません。だから本には書かれていないのでしょう。天風先生も、天風会大衆会員向けという大勢を相手にした講義では教えていなかったのでしょう。
だから蟻の足音が聞こえる、線香の灰の落ちる音が聞こえるという段階は、安定打坐の門の入り口の外側で、無心が自由に取れるようになったら、やっと門の入り口を一歩入ったレベルということですね。天風会にただ来ているだけでは、この先に進むのはなかなか難しいですが・・・・。
しかし何事もスパイラルに上がっていくので、100点取ったら次ということではありません。それぞれを段階的に相乗的に上がっていくわけですね。
その成長に於いて重要な要素は、感謝の念、特に両親への感謝の心ですね、それと死生観ですね。死に対して恐れを感じているとなかなか前に進まない。
それらは要素というより目的そのものかも知れませんね。
で、そのために観念要素の更改がある。
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