坐禅も目的を持って坐ってはいけないという話しがありますね。天風教義は目的を持って行ってはいけない。目的を持つと効果が出ない。
病気を治そうと思って天風会に入って来る人がいます。会社を立て直したくて入って来る人もいます。心を強くしたくて入って来る人がいます。
誰でも目的があるから入って来る訳ですね。私もそうでした。目的があるから続ける力になるし、成長する原因になる。
ところが目的を持って坐る(安定打坐とか坐禅)とその目的が雑念となって効果を持たらさない。自分を放して初めて病気も治るし、運も良くなる。
あーしたい、こーしたい、あーなりたい、こーなりたい、という意識を放さないと、あーならないし、こーならない。自分を放さないと本当の自分になれない。
パラドックスですね。
坐ること自体が目的にならないと自分が放せない、すなわち病が治らない。
会得できない人、成長出来ない人は、自分を放せない人なんですね。
目的を早く達しようと、基礎をやっていないまま高度なテクニックに走ると遠回りになりますね。基本が大事。基本をマスターしてその上にひとつのテクニックを付け加えるという段階を何年もかけてやらないと。
臍下丹田に気を落とすことが出来ないまま眉間呼吸をやってものぼせて逆効果の場合もありますね。山田先生の教えは基礎が出来ている人には本質ですが、基礎が出来ていない人には単なるテクニックになるので本質から少しずれる可能性が出てくることを心配しますね。山田先生の弟子(勝手にそう思っている)としては基礎の出来ている人にきちんと伝えたいですね。学びは人から人へですね。
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